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SS 寝言

2013.09.17 (Tue)
 眠る宗一の頬を一筋の涙が伝った。
「せんぱい……」
 なにか悲しい夢をみているのだろうか。
 こちらまで胸が痛くなる。
 森永はそっと宗一の体を抱き寄せた。どうか、自分の気持ちが夢の中まで届くように。
「せんぱい、ずっとそばにいますからね」
「……パトラッシュ……」
「!?」




 兄さん!?Σ(゚д゚;)



 小ネタはともかくとしてw



 
 カラダに聞いて、で兄さんの寝言の謎がとけたわけですが。どうやらそれだけではないらしく・・・?


 つまりは寝言ネタで別話を書きたくなったのだけどもw


 まとめる余力がないので、さらさらっとダイジェストで流しますw(・∀・)


 一応モーニングリポートからつながってますね!
 読んでない方はそちらを先におなしゃす!間のエロとかは読まんでもいいですよ!w







『 ねごと 』




 


「あ~、あのときね、宗一君よっぱらって寝ちゃって、寝言で歌ってたんだ」
 磯貝はアイスコーヒーのストローを回しながらこともなげに言った。
「・・・・・・は?」
 向かいに座った森永は、眉間に皺を寄せる。
 宗一が留守の日に、磯貝が訪ねてきた。丁重にお引取り願おうとしたが、「じゃ、宗一君の研究室に行くかな~」と言うので招きいれたのだ。
 ついでとばかりに、先日の旅行のことについて聞いてみた。
 あの電話で言いかけていた、「寝言」について。
 寝ぼけた宗一に、森永と間違えられて抱きつかれたのは本当らしい。
「はいはい、って適当に背中叩いて宥めてから布団に入れてあげたよ。なにかあるわけないだろう?」
「……先輩の言質も取れたし一応信じますけどね。いちおうっ」
「その嫉妬深ささー、いつか身を滅ぼすよ?」
「ほっといてくださいよっ」
 そうして、もうひとつの寝言というのが……。
「あんまり面白かったから、翌朝思わずからかったんだけど」
 宗一は真っ赤になって絶対に認めようとしなかったという。
「メロディラインが怪しかったから、最初はわからなかったんだよね。よ~く聞いてたら、ああ、散歩かーって」
「散歩って?」
「だから、トトロの」
「……」
 絶句する森永。磯貝が笑う。
 予想の斜め上だった。




 後日宗仁さんが語ったところによると、宗一の幼少の頃のベストフェイバリットソングは『散歩』だったそうで(笑)


「かわいかったなぁ。雨が降ると傘持ち出して、トトロを迎えにいくんだとか言い出すんだよ。実際、一緒に探しにいったよねぇ?合羽着てさ、長靴はいて、傘差して」
「うるせーよ!ガキの頃の話だろっ」
「わぁ、かわいかったろうなぁ。俺も見たかったなぁ」
「家の近所一周すればそれで気が済むんだけどさ」



 小さい手を引いて、雨の中を歩いたあの日を思い出す。
 宗一はぶかぶかの合羽を着て、黄色い傘を差していた。長靴は買ったばかりだった。雨が降ったらね、と巴奈に言われていたから、きっとそのま新しい長靴を履きたかったせいもあるのだろう。
 足元でぴしゃぴしゃ水が跳ねるのも、水田で歌うカエルも、草むらでじっと息を潜めている蝶も、見つけるたび興味津々でじっと立ち止まっていた。

「宗くん。なにかいた?」
「ちょうちょいるよ」
「ほんとだね。雨宿りしてるんだね」
「ととろいないね」
「いないね。もうおうちに帰ったんじゃないかな。宗くんも帰ろう。お母さんが待っているよ」
「ん」



 家に帰れば巴奈がタオルを用意して待っていてくれた。

 ふかふかのタオルにくるまれて、キッチンからは温かな夕食の香りがしていて────



 胸が痛くなるようなあの優しい日々は、もう二度と帰ってはこない。


 けれど、今の幸せだってなかなかのものだろう?


 宗仁は仏壇に飾られた写真に心の中で問いかける。


 天国の巴奈はきっと、微笑んで同意してくれるだろう。
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