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SS 夏と花火と誕生日

2014.08.02 (Sat)
 兄さんの誕生日SS、なんとかする、って言ったからにはそろそろなんとかせねばなぁ~と思いつつアニメを見ていた7月最後の夜。

 ルルーシュとか思い出させたご主人のせいだっ

 深夜2時まで見ちゃったじゃないかっ(´-ω-`)コックリコックリ

 ルルーシュ!ルルーシュいいよね切ないよね!と昔のアニメで騒いでみる。


 練れてないのは眠気で頭が働かないからだと言い訳をしておこう。
 
 たったこれだけ書くのに4時間近くかかってるんだよ!苦労してるんだよ!しれっと私の分も~とか言いやがった某氏と某氏!出来るかコノヤロウッ(# ゚Д゚)クワッ

 ちゃんとした暴君SS久しぶりすぎて、キャラの性格掴みきれない件について。

 大丈夫!愛はまだここにある!ファンブックは百万回予約した!(・∀・)


 二日は夜まで仕事ですァィ(。・Д・)ゞ

 なので予約投稿ですァィ(。・Д・)ゞ

 花火大会あるんだけど、見れないんだろうなぁ…。





 『 夏と花火と誕生日 』



 

 八月二日土曜日、晴天。今夜は花火大会がある。そしてなんといっても、先輩の誕生日だ。これが一番重要。
 まるで先輩のための花火大会ですねと言ったら、先輩は馬鹿馬鹿しいと言うふうに目を眇めて鼻を鳴らした。
 でも俺は知っている。
 本当はそれほど、悪くないと思っていますよね。タバコを吸う本数や、眉間のしわの具合から、長い付き合いの俺にはわかるんです。むしろ少しだけ複雑なのは、俺の方。
 
 
「森永さん、これ運んじゃっていい?」
 切った野菜と肉とを串に刺していると、かなこちゃんが廊下の方からひょいとキッチンへ顔を出した。涼しげなキャミソールのワンピース姿だ。
 調理係に任命された俺はTシャツにエプロンで、作業を続けながら頷く。ここのところ、なにかのイベントの度に台所仕事を任されるのがほとんど恒例になっている。松田家のキッチンにもすっかり慣れたものだ。
「そっちの、出来上がった方から運んでくれる?」
「わかった」
「かなちゃん、そこのトウモロコシもあとでいいから持って行ってくれないかしら」
 後ろの調理台でおにぎりを握っていた松田さんが、ゆで上げたばかりで湯気を立てているトウモロコシを示した。
 かなこちゃんは「はーい」と明るく答えて、バーベキューの串の皿とトウモロコシの大きな籠とをいっぺんに抱えた。
「後でいいのよ!」
「大丈夫!」
 松田さんが声をかけたときには、黄色いワンピースの裾はすばやく廊下の方へ消えていて、すぐに磯貝さんの楽しげに迎える声と、先輩の注意する声が聞こえてくる。あぶない、大丈夫だもん、大ざっぱな奴だ、そんなことない、兄さんこそ!まあまあ、オレが手伝うから。
 漏れ聞こえてくる会話に、俺と松田さんは顔を見合わせて笑った。


 居間から直接庭に出ると、すでに椅子とテーブルの設営は終わっていて、磯貝さんがクーラーボックスの中に氷をざらざらとあけている所だった。氷の下にはビールとサイダー。それにスイカ。大きすぎて冷蔵庫に入らないのだ。
 覗き込んだかなこちゃんと、磯貝さんとで、後でスイカ割りして食べようねと、笑い合っている。
 夜風はぬるく、けれど昼間の煮えるような暑さを思えば、ほっとするような涼しさだった。庭木の影から夏の虫達が、小さく囁いている。
 先輩は焼き網の前の席に陣取って、トングで突きながら炭の具合を見ていた。網の真ん中にはすでにバーベキューの串と切り分けた野菜なんかが乗せられていて、煙と肉の焼けるいい匂いとが漂い始めている。
 ハーフパンツにランニング、首にタオルを引っかけた先輩の姿は、お祭りの的屋か炭焼き職人のようだ。そんななりで真剣な顔で肉をひっくり返していて、正直誕生日のロマンティックさとは程遠い。そういうオレだって、短パン、Tシャツにエプロンなわけだけど。
 目を上げて俺に気づいた先輩が、おう、とトングを上げて見せた。
「そろそろ肉、焼けるぞ」
「うん、いい匂いしますね」
 隣に座った俺に、先輩がビールを差し出してくる。受け取るとクーラーボックスから出したばかりのビールは、溶けた氷で濡れていた。喉を鳴らす先輩に倣い、プルトップを開けてあおる。蒸し暑い夜風のなかで、それはキンと冷たく喉を滑り落ちた。
「森永さん、こっちの野菜、並べちゃっていいの?」
「焼けるのに時間かかるからね」
「面倒だから肉も全部並べちまえよ」
「ダメだよ!まだ巴兄さん達戻ってないもん!」
「やっぱり宗一君の方が大ざっぱじゃないか」
「だよねー、磯貝さん」
「みんな、おにぎりもどうぞ」
「いただきます」
 それにしても、と縁側に座った松田さんは居間の時計の方を振り仰いだ。
「巴君達遅いわね。飛行機はちゃんとついたようだし、もう帰ってもよさそうだけど」
「そろそろ花火も始まりますね」
 俺はおにぎりを片手に、夜空を見上げた。そこにはいくつかの星が瞬いているが、遠くの住宅街の屋根の上は煙るように薄赤く染まっている。祭りの灯りのせいだろう。空から見ればちかちか瞬く地上の光の方こそ花火のように見えるかもしれない。
「みんなで見たいのに」
 かなこちゃんが眉を下げて空を見上げた。
「ホントだよね、せっかくの宗一君のおめでとう花火」
「俺のじゃねーっつーの」
 ビールを口にしてぼそぼそと言い返しながらも、先輩の表情は和んでいる。そりゃそうだろう。目の前には炭に焙られるバーベキュー、それに冷たいビール。誕生日に花火大会で、その上遠く離れた家族の帰省が重なれば、頬も緩むってもんだ。
 炭の弾ける音に、みんなの楽しげな声と笑いが響く。
 使い捨てのプラスチックカップにそそられるサイダーの泡と、缶のままのビールの冷たさ、弾ける炭と煙の匂い。隣にくつろいだ様子の先輩。
 松田さんとかなこちゃんのことは家族みたいに大事に思っているし、磯貝さんは…まあ置いておいて。こうやってみなで騒ぐのは心地いいし楽しい。楽しいけれど、我儘な俺はほんの少し残念に思っていた。花火と誕生日の重なった特別な日。できれば独り占めしたかったと、心の底でつぶやく。順番なんかつけるもんじゃないと分かってるけど、家族と比べると俺の優先順位は、先輩の中ではずっと低い位置にいる気がした。
 今夜も松田家の居間で雑魚寝かな、と思う。布団なんかいらないくらい暑いし、数が足りないってこともないだろう。
 ほんの少しつまらないと思っている俺の気持ちが伝わったように、先輩が振り返って問うような目を向けてきた。
 俺は何でもないと言うように笑いかける。
「花火、楽しみですね」
「まぁな」
 いつもなら興味ないと言いそうなものなのに、珍しく素直な答えが返ってきた。
「……親父が喜でたよ。花火なんて久しぶりだって」
 いいながら、つまらなそうにトングで炭をひっくり返す。それはどこか照れ隠しのようで、なるほどと思った。
 どうやらお父さんに花火を見せてやれるのが嬉しいらしい。
 目を上げた先輩が笑っている俺を見て、なんだよ、と睨んでくる。
「いえ。好きだなと思って」
 俺の順位は低くても、家族を大事にする先輩はやっぱり素敵で、好きだなと思う。家族を大事にする先輩の気持ちを、俺も大事にしたい。
「ば……っ」
 先輩は眉間に皺を寄せて目を逸らした。
「なんでそうなるんだ。意味わからん」
 俺はすばやく周囲に目をやった。かなこちゃんと磯貝さんは、スイカ割りの段取りの相談に忙しいらしいし、松田さんは少し離れた位置にいる。
 それらを確かめてから、そっぽを向いた耳元に素早く顔を寄せた。
「大好きですよ」
 ひそめた声の空気の揺れに、先輩が擽ったそうに肩を縮める。
 先輩は耳を押さえて振り返り、俺を睨んだ。
 微笑んで見つめると、怒ったような顔のまま俯く。
 うつむいた耳が染まっていた。そこにキスしたいと思ったけれど、みんながいる前ではさすがに出来ない。
「…………あとでな」
 俺から見えないよう、顔をそむけながら先輩が言った。それは消え入りそうなくらい小さな声だった。
 俺はぽかんとして、まじまじと先輩の耳の後ろあたりを見つめた。
「いま、なんて言いました?」
「……なんでもねーよっ」
「後でって言いましたよね?それって……」
「うるさいっ!てめえは肉でも食ってろ!ほら、焼けてるだろうがっ」
 振り返った先輩は夜目にも真っ赤だった。怒鳴りながら俺の紙皿にどしどし肉をのせてくる。バーベキューの串の上にさらに串が乗せられ、その上にさらに肉が重なる。見る間にそれはこんもり山になった。
「ちょ、そんなに食べれませんって!」
「お前こういうとき、いっつも遠慮ばっかしてるだろうがっ」
 いやいや、物には限度がっ。
「ちょっとそこのお二人さん。目を離すとすーぐいちゃつくんだから」
 磯貝さんがニヤニヤしながら肩を竦めた。
「い、いちゃついてなんかいねえっ」
 先輩は真っ赤な顔のままトングを振り上げて磯貝さんに怒鳴った。
「だって、かいがいしくお肉とってあげたりとかさー。いいなー、俺にもとってほしいなー」
「てめえはピーマンでも食ってろ!」
「磯貝さんにはかなこが取ってあげるよ」
「ホント?嬉しいなぁ」
「かなこ!そいつに近づくなっ!」
 先輩がとうとう肩を怒らせて立ち上がる。
 対する二人は楽し気に笑っていて、松田さんは縁側で団扇を使いながら微笑んでいた。
 俺は真っ赤な先輩の顔を見上げながら、取ってもらったバーベキューの串にかぶりつく。
 見つめる視線に気づいた先輩が、なんだよ、という顔で振り返って眉間に皺を寄せた。その顔はやっぱり赤くて。
 俺は笑った。
「お肉、美味しいですよ」
「そうかよ」
 ぼそりと先輩が答えて、椅子に座りなおす。
「……あとで、ね」
 ふて腐れたような横顔に俺は言った。
 今度は、先輩は答えなかった。応とも否とも。
赤いままの耳を見ながら、串にささった香ばしい肉を口にする。塩加減は我ながら絶妙だ。……ま、おあずけな誕生日も悪くないかもしれない。
 ふいに門の方で、賑やかなただいまの声が聞こえた。
「あっ!お父さん!」
 かなこちゃんが椅子から立ち上がる。
 門のところで、リュックを背負った宗仁さんが手を上げて笑った。
 迎えに行った巴君と黒川さんの手には、ビニール袋が下げられている。
「アイスとビール!あとケーキ!」
 巴君が満面の笑顔でいって袋を持ち上げた。
「兄さん、誕生日おめでとう!」
 どん、と夜空で花火が鳴った。

 









 おめでとう!(*´∀`)o∠☆゚+。*゚PAN!!★゚+。*゚
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